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2012年9月16日

無料相談会から考える相談業務の価値



「相談料は30分で5000円です」

私は相談を受けること自体も仕事になる職業のため、同業者との会話の中でこういうフレーズを耳にしたり目にすることはとても多くあります。相談内容から、相談者の希望(目的)をヒアリングし、事実を整理し、希望達成のための要件を備えているかどうかを切り分けるのがその内容です。たくさんの資料を確認する必要がある場合には、いったん資料をお預かりして、後日回答をするという流れになることも少なくありません(というか、即回答できるような情報がそろった相談は通常なかなかありませんね。)

とはいえ、私は今までほとんどの場合相談料を頂いておりません。
具体的な目的(許可や認定を取りたい)があっての相談であれば、その後の業務報酬に相談料は含まれますし、明確な目的をもって相談するわけではない場合には成果物が見えづらいため、請求しづらいっていうのが本音だったりします。

ただ、先日同業者の会合で「無料相談会」というイベントについて話が出まして、ちょっと方針を変えていこうかなぁと考えるに至っています。あ、「無料相談会」というのは、士業といわれる人たちがプロボノ的に相談業務を無償で提供するイベントで、弁護士なら弁護士、税理士であれば税理士、というように同じ職業の人が集まって行う普及活動の一環でもあるわけです。

これまで何回か無料相談会には出席していたわりに考えなかったのですが、「無料相談」がイベント性を持つということは、やっぱり特別なんですよね。つまり、相談は有料でおこなうことが「普通」なのだ、ということです。

たしかに私たちは知識や考え方を売る仕事です。目に見える商品を売るということはなかなかありません。とすれば、知識や考え方に経済的価値をおいて活動することが「仕事」なのであり、無料でおこなう場合はどこに経済的価値を置くのか(代行業であるという点で労働力にのみ価値を置くという考えもあるでしょう。)ということになってしまうのです(集客の方法として無料にする場合もあるので人それぞれですが)。ただ、それでは「ちょっと法律を知っているモノ知りオジサン」になってしまうのではないかと。


そうはいっても、一般の人はなかなか相談にお金を払う感覚を持っていないものです。聞くだけじゃん!とか、話しても減らないじゃん!という論理ですね(笑)
この辺はサービスの提供者サイドが決定し、その良し悪しは市場で決まっていくものなのだと思います。それに支払ってでも聞きたいか、支払うのなら聞きたくないか、というのは「相手による」という相対的な判断でしょう(笑)


そんなどうでも良いような、だけど大切なようなことを考えつつ、やはり時間を割くことに対してはプロとして活動する以上は、シビアに考えなくちゃなぁと思う今日この頃です。時間は有限ですからね。

いろんな人の意見を聞きながらさらに考えを深めていこうと思います。


ちなみに、無料相談はどこの市町村も大体実施していますから、とりあえず聞いてみたいという方はネットで検索するか、役所に問い合わせてみてくださいね!




神奈川県行政書士会 湘南支部 | 無料相談
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今は寒川でもやっていますので、是非お気軽に足を運んでみてください。








相談業務と簡単に書いてしまいましたが、ただ聞けば良いってものじゃないんですよね。カウンセリング技術も資格で仕事をする人には超重要なスキルです。話すより聞く力。聞いてもらっただけで「良かった!」と思ってもらえるようなところまで、磨きたいと思います。


 
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