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2012年9月13日

ファンドレイザーは育つか?|可能性を考える



国内の非営利型の法人が扱っている事業は、多くの場合収益性が十分にありません。しかしながら、社会的必要性の高い事業をおこなっている団体もあります。このような団体が団体として活動を継続していくためには、何らかの収益確保手段が必要です。

ただ、ここで収益の確保といっても、それは活動原資としての収益であり、過剰な利益を出すことを目的としているものではありません。特にNPO法人はこのあたりが難しく、ボランティア活動団体というイメージが持たれているため、「収益」という言葉に微妙な嫌悪感を示されるひともいます。

そうはいっても、社会貢献活動を事業としておこなうのですから、理念的には当該団体が解決しようとする社会的課題が解決されるまでは存続し、活動し続けることが使命なのです。収益を無視して成り立ちえないわけです。

そんな彼らが収益を確保するための手段として、最近強く意識され始めたのが「ファンドレイジング」という言葉です。

ファンドレイジングとは、この活動原資を確保する活動を総称し、特に寄付をいかに集めるかに注目が集まっています。このファンドレイジングを担当する人材を確保している団体は、残念ながら国内にはまだまだ皆無に近い状態です。

そこで、ファンドレイジングを担える人材を育成していこうということで、日本ファンドレイジング協会ってところが認定ファンドレイザーの育成に力を注いでいます。






NPOの業界ではとても注目が集まっており、社会起業などに興味のある個人もファンドレイザーになりたいと考えている人は多いのではないでしょうか。

実際、アメリカでは非常に重要な仕事として位置づけられているようで、今後より一層海外の人が国内に入ってくることを考えると、こういう分野の地位も急上昇すると思います。


興味のある人は下記の記事を読んでみてください。



「ファンドレイザー」というお仕事:日経ビジネスオンライン
 国内のNPOには一部の有力団体を除いてファンドレイジングを専任的に従事する職員はおらず、また資金が乏しい中で職員やボランティアは手弁当で活動に従事しがち。 ...





さて、今後どんな風に進んでいくのか興味深いところではありますが、個人的にファンドレイザーはまだまだ育たないと思います。育つ土壌が乏し過ぎるからです。寄付なんて余程のことがないと普通の人はやらないですし、寄付に対する社会的評価も決して高くありません。これを変えていく必要がある、という価値観は分かりますが、事実として変わるためにはまだまだ経なければならないステップがあると思います。

ですので、むしろ既存の事業にいかにしてファンドレイザーの役割を担わせるか、という考え方が良いんじゃないかと思っていますが、これについてはまた今度書きます。




 
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