事業が発展していくと顧客が増え、従業員を雇用し、設備投資等に資金が必要になり融資を求める・・・というように、事業をとりまく利害関係人が多くなっていきます。
そして、それらの利害関係人に応じた資料を準備しなくてはなりません。「会社案内」「事業計画書」「営業資料用のパンフレット」など、それぞれ一から丁寧に作り上げると結構バカにならないコストになります。かと言って、あまり安っぽいものを作るのは・・・という声もあると思います。
今回は、これらの資料をいったん一つにまとめてしまってはどうか?という考えに基づく「知的資産経営報告書」をご紹介させて頂きます!
そもそも「知的資産経営報告書」とは?
知的資産経営ポータル(経済産業省) |
当然ですが、顧客をさらに増やすための営業資料、優秀な人材を雇用するための会社案内、融資を受けるための事業計画書の作成など、利害関係人を増やしたり質を向上していくためには、手段として「資料」を作成する必要があります。これらは、基本的にまったく別々の資料として存在してきました。今後もこのスタイルが大きく変わることはまだ当分ないとは思いますが、これらを一体的に捉えた資料というものがあります。 それが「知的資産経営報告書」です。
会社に蓄積されたノウハウとか特許やブランドのような知的財産だけでなく、そこで働くヒトや組織、実績や今後の展望など、個々の企業の情報を数値に表すことのできないものもひっくるめて「見える化」するのです。
どんな効果があるのか?
「見える化」するという考え自体はそれほど新しいものではないのですが、定量的判断になじまない情報というのは、これまで資料とすることに微妙な抵抗感が持たれてきました。なぜなら、その資料に書かれたことが客観的に証明できないからです。数字で評価できない曖昧なモノに対するネガティブな評価が、これまでの経済における常識でした。
しかし、先日紹介したNPOと企業のパートナーシップミーティングにおいて、現在そして今後のビジネスモデルは、これまでの合理主義から感性主義へと変容していると講演がなされました。つまり、数字だけではなく共感が大切なのだと。
北川哲也BLOG: 【レポート】企業とNPOのパートナーシップミーティングvol.01に参加した
一般消費者相手の市場において感性が重要視されてきていることは否定できないと思います。そこで、この「知的資産経営報告書」を利用することで、企業内のヒト・モノを情報として「見える化」し、企業活動のストーリー性をアピールすることが可能となります。
- 経営指針が明確になり、ビジネスにメリハリが生まれる(経営者のメリット)
- 一緒に仕事をしてみたい、と相手に思わせることができる(顧客獲得のメリット)
- ここで仕事をしていきたい、と就職活動中の人に伝えることができる(人材獲得のメリット)
- ここでもっと仕事を頑張りたい、と従業員に一体感が生まれる(マネジメントのメリット)
- この会社なら融資をしても大丈夫だ、と融資を依頼する際の有効な資料となる(資金調達のメリット)
情報は常に客観的な検証可能性がないといけないわけではありません。人の心に響く情報というのは、主として数字ではないのです。
これまで中小企業診断士や行政書士が導入を進めてきたものですが、冒頭で提示した利害関係人との関係構築に非常に有益です。まだ十分に浸透していませんが、企業活動のあらゆる場面に活用できるため、今後導入する中小企業は増えることでしょう。
特徴は、数値ではなくビジュアルやストーリーで伝える点。
もちろん、きれいなことだけ書くのではなく、課題も提示して、それにどのように対処していくかのロードマップなども紹介します。だからこそ信頼が生まれます。
このように、冒頭で掲げたバラバラになってしまいがちな「資料」を結びつける新しい視点の資料なのです。
とはいえ、資料の弱さもまた存在します。
このような弱さを克服するためには、会社と中小企業診断士や行政書士が一緒になって作成していくことが効果的です。コンテンツ(内容)だけでなく、会社の分析力やデザイン性、文章力も重要です。
マネジメントツールと営業ツールの二つの側面を有する知的資産経営報告書、強みと弱みを両方認識した上で、導入を検討してみてはいかがでしょうか!?
毎年更新していくのを楽しんでいらっしゃる経営者の方もいるくらいです。
意識的に活用すれば、相応の効果は見られると思いますよ!!
これまで中小企業診断士や行政書士が導入を進めてきたものですが、冒頭で提示した利害関係人との関係構築に非常に有益です。まだ十分に浸透していませんが、企業活動のあらゆる場面に活用できるため、今後導入する中小企業は増えることでしょう。
特徴は、数値ではなくビジュアルやストーリーで伝える点。
もちろん、きれいなことだけ書くのではなく、課題も提示して、それにどのように対処していくかのロードマップなども紹介します。だからこそ信頼が生まれます。
このように、冒頭で掲げたバラバラになってしまいがちな「資料」を結びつける新しい視点の資料なのです。
とはいえ、資料の弱さもまた存在します。
- 数字ではないので説得力は弱い
- 方向性が定まっていない状況で作ってみても何の効果も生まれない
- 体裁だけ整えてみてもスカスカの内容にしかならない
このような弱さを克服するためには、会社と中小企業診断士や行政書士が一緒になって作成していくことが効果的です。コンテンツ(内容)だけでなく、会社の分析力やデザイン性、文章力も重要です。
マネジメントツールと営業ツールの二つの側面を有する知的資産経営報告書、強みと弱みを両方認識した上で、導入を検討してみてはいかがでしょうか!?
毎年更新していくのを楽しんでいらっしゃる経営者の方もいるくらいです。
意識的に活用すれば、相応の効果は見られると思いますよ!!