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2013年5月18日

街の個性は街との関わり方をとことん考え抜かないと気づかないと思う

「茅ヶ崎は住みやすい」「茅ヶ崎が好き」という言葉は多くて嬉しいですし、私も感じています。しかし、具体的に「住みやすい」とはどういうこと?隣の平塚市でも藤沢市と比べて何が違うの?という疑問に、ずっと答えられないできました。

私たちの多くは、「住みやすい」という評価をするとき、自分基準でおこないます。しかも、明確な根拠はなくて、「住み慣れた」「良い思い出が多い」「雰囲気が良い」という素朴な感覚に基づいて判断していたりするんじゃないでしょうか。少なくとも私はそうでした。

しかし、この街でどこまでやれるか、自分が考える必要だと思うことを徹底してやれるか、ということを突き詰めて考えて動いてみると、「もしかしたらココの風土は自分に合わないのかもしれない」という感覚になることがあります。考え抜いていくと、自分がやろうとしていることが先鋭化していきますので、小さな異物感に反応しやすくなるのです。




「都営交通24時間化」の話題があります。東京都の公共交通機関の24時間営業構想を指します。この議論についてはあなたはどう思いますか?

とてもまとまっている記事があります。



「都営交通24時間化」はパズルの1ピースに過ぎない(小林 啓倫) - 個人 - Yahoo!ニュース







とても分かりやすい記事ですので、読むと内容がすっきり入ってくると思います。内容もとても客観的ですね。

この構想について私は「すばらしい」と考えてます。他の地方公共団体でやってないことを、しかも皆が一度はその是非について考えたことがあるようなことを、「やってみよう」とリーダーが示すのは新たな風になるからです。


冒頭で、街の良し悪しについては私たちは感覚でしか考えられていないと書きましたが、各地区町村がそれぞれの個性を打ち出すことで、私たちは「どこに住むか」の判断を迫られます。そのとき、「どんな暮らしをしたいか」という判断が具体化していくんじゃないでしょうか。

今の日本は良くも悪くも横並びの行政です。チャレンジは極力しない。チャレンジしても、どこか及び腰です。それを批判する気は私は全然ありません。街を管理する立場として、これまでの経緯を考えれば当然だからです。でも、もう変わらなければならない時期にあると思います。

行政には経営マインドが足りない、というコメントを目にすることは多いですが、その真意も誤解されているケースが非常に多い。言い方が悪いですが、「節約」を経営マインドだと考えている人が実に多い。違いますよね。売り上げを上げる、つまり税収を上げるために必要な手段を必要なスピードで実施すること、ここからスタートします。節約は当たり前であり、経営の一つの要素に過ぎません(それも大切ですが。)。そういう意味で、投資する考えもまだまだ希薄です。リスクを取れないんですね。

話が右往左往してますが、私は茅ヶ崎市という田舎街で、ある程度クローズドな経済圏を活性化させなければならないと考えています。地域内で人材の流動性が高まり、結果としてお金が回るようになる。駅前の商店街は元気を取り戻し、茅ヶ崎の魅力を発信して外から人や企業を呼び込む。

でも、これは私が考えているだけで、求められていない可能性もあります。徹底して活動していくと、そのうちこのような「求めていない」人たちと衝突していくことになるでしょう。そういう経験を増やしながら、自分が住む町の絵が見えてきて、そこにマッチする街に住む。

このように、街との関わり方を考え抜くと、街の個性も徐々に浮き彫りになっていきます。そこで心から「やっぱり茅ヶ崎が一番」って思えたら良いなって思います。





 
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