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2012年3月1日

「ニーズ」とプロセスの具体化/実らせるためには育てるプロセスが大切

様々な方とお話をさせて頂いていると、起業に興味を持っている人は実は結構多いことがわかります。しかしながら、いざ実際に起業に踏み切れない方や、起業することは決めているけど全然具体化せずに悶々と毎日を過ごしてしまう人も多いようです。

でも起業は「するかしないか」の二つの選択肢しかなく、迷っているくらいなら計画を立ててから判断することの方が賢明かもしれません。

なぜならば、大切なのはどのように事業を展開するかというプロセスを検討することにあるからです。



実際に起業に立ち会うことが多くなるにつれて、アクションを起こす前の悶々と考えている時間はあまりに意味がないと思うことが増えました。



理由は、悶々と考えてるだけでは、その後いざ起業のために現実的な行動を起こしても、想定外の事態が生じてしまい、頓挫してしまうことも多いからです。つまり計画を立てるわけでもなく「あーでもない、こーでもない」と考えている時間というのは、その後の計画段階にほとんど生きるものではないということです。

起業を検討するとき、人は「ニーズがある」と思うからこそアクションを起こそうと考えます。現状の規制やサービス状況では十分に利益を受けることができない人がいることに気がつき、起業して自分がそのニーズを埋めると考えるわけですが、いざ起業に動き始めると「どれだけ儲けられるか」という結果に目が向いてしまい、プロセスがおろそかになってしまいがちです。

また、実はそのニーズに気がついている人は何万と存在しており、にも関わらず事業化されていない合理的な理由があることに気がついていないケースもあります(調査不足ということです)。

そのため、結局起業してみたものの理想と現実のギャップに苦しんで、事業を畳まざるを得なくなってしまうわけです。

少し辛口に言ってしまえば、ニーズを知ることは大切ですが、それだけではビジネスは成り立ちません。重要なのは、ニーズを満たすサービスをどのように実現するか、というプロセスの具体化です。ところが、実際に私たちはプロセスを考えるトレーニングを積んでいないことが一般的です。だからニーズを理解してても成功できない人が非常に多く出てしまうわけです(もちろん理由は他にもあります)。

偉そうなことを書いてますが、私もそのプロセスの検討が非常に甘かったと反省する一人です。さすがに資格登録をすれば食べていけるなんて考えは微塵もありませんでしたが、逆に大成しようという欲求も全然なく、これまで培ってきた法律の知識や思考方法などを活かせれば、という程度の発想でした。

しかし、この「活かせれば」の発想だけでは全然いけないわけですね。仕事を通じてたくさんの人とお会いし、法律のみならず経営にまつわる考え方などを学んでいくと、人の役に立つ為には、自分の事業をビジネスモデルにまで具体化しないとダメだということが分かったわけです(遅w)。そして具体的なビジネスモデルにするには、現状調査ももちろん大切ですが、動いてみないと実際には見えてこないことも多いわけです。動いてみることで足りないことも見えるわけです。

現在は「起業(計画立案)」⇒「事業開始後の当面のフォロー」という点を軸に、事業を進めていますが、時間を費やすべき部分やクライアントのコスト削減の方法など、いかにクオリティーの高いサービスにできるか、という点で日々事業計画を点検しているところです。同時に、いわゆる行政書士としての仕事から離れたところで、クライアントが求める事業の仕組みを提案したりプランニングしながら、一緒に事業を動かすというところに面白味を感じています。

先にプロセスの具体化が大切と書きましたが、専門家を利用することを検討されている人には、是非とも事業計画の段階から巻き込んでしまうことをお勧めします。実際に脱サラして会社を設立してしまえば、収入なしに事業計画をゆっくり錬っている経済的余裕のある人は多くありません。脱サラする以前に相談して頂ければ、起業に至るプロセスもまた共有できるため、必ずや満足のいく起業ができる(または起業をいったん諦めることができる)はずです。

細かな業界規制など、業界動向についてはある程度インターネットで調査可能ですし、そういう事前調査に専門家を利用するのも有効な活用方法と考えます。少なくとも私は、そういう部分にしっかりとコストをかけるべきと考えています。いざ法人化するに当たって定款を作成したり設立登記をするというのは、誰にでもできる手続だからです。後からでもいくらでも修正は利きますしね。


と、以上のようなスタイルですので、私の場合一度にお受けできる依頼数には限りがありますが、コンサルティングをやってる業者は非常に多いですし、どの業者も個性があるでしょうから、起業段階のパートナー選びについても是非楽しんでみてはいかがでしょうか?スポットで手続だけを第三者に依頼するのは、その業界に通じていないと結局割高になってしまいますので。


(それでは。)
 
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