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2012年12月2日

単なる現状維持ではなく、継続的発展が事業承継の目的(1)


会社を経営していると必ず問題になるのは、後継者問題。後継者問題というと、「うちにはまだ早いよ」とか「そんなこと考えている暇はないよ」っていう声が聞こえてきそうですが、実は事業の承継をいかに準備するかが、特に中小企業では死活問題になるということが知られていません。

今回は、中小企業を経営する皆さまに、経営を続けていくに当たって後継者問題にどんなスタンスで取り組んでおくと良いのかを、簡単にご紹介したいと思います。(-Blogging Worker's Style)





後継者問題と企業価値の関係




人間はいつか働けなくなりますが、法人である会社に関しては潰さない限りはずっと生き続けます。しかし、会社の業績や信用というのは、特に中小企業においては社長個人の能力や信用に左右されるものであり、事業を引き継ぐと途端に事業がこけてしまうことも稀ではありません。

帝国データバンクの調査によれば、国内企業の2/3にあたる65.9%が後継者がいないという結果が出ています(2011年現在)。この調査では、後継者不在を「売上別」「地域別」「業種別」などに分類し、後継者不在と企業価値との関係について下記のようにまとめています。



  • 関東の中小企業では、後継者問題を抱える企業は経営状況も思わしくないケースが多い一方、関東以外の地域では、後継者問題を抱える企業の方がそれ以外の企業に比べて企業が価値が高い。
  • 年商1億円未満の零細企業を除いて、年商1億円から10億円未満の中小企業がそれ以上の大企業よりも企業価値が相対的に高いという傾向がある。


少し分かり辛いですが、後継者問題を抱える中小企業の企業価値はとても高い傾向があります。他方で、これまでの収益モデルで頭打ちになってきている国内経済においては、新しい事業スタイルに適応するために、目まぐるしい時代に対応できる新しい世代への経営のバトンタッチを円滑に進めることが、国内全体の課題として指摘されています。





 
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