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2012年3月27日

キャッチボールはただ投げれば良いってもんじゃない/議論も反省も定量的に


「議論」をするなら、議論の土台を定めなければなりません。

会話のキャッチボールという言葉がありますが、自分が正しいと思っていることを一方的に主張することは、一方的にボールをどんどん投げるイメージに近いかもしれません。たまたま相手に届けば、理解して納得してもらえる。

相手も同じようなボールをたまたま投げてくる人であれば、お互いに相手を認めあうことになるでしょう。

でも、それは議論とは言えません。なぜなら、自分の土台で物事を伝えているに過ぎないからです。


「反省」についても、同じことが言えます。


自分の思いつきで「あれが悪かった」「ああすれば良かった」などいくらでも出せるでしょうが、そのようなやり方では同じ失敗を繰り返すことになるでしょう。どのような状況でどのような事情を前提にその選択をしたのか、ということを客観的に洗い出す作業が「反省」という行為だと私は考えます。



コミュニケーションも反省も、結局は「何について」「どの段階の」「どの点について」行われているのか、ということを意識しなければなりません。そして、それらが客観的に評価できるカタチで検討しなければ、継続的な発展は期待できないのではないかと思います。

ここでいう「客観的に評価できるカタチ」とは、すなわち、定量的思考の必要を指します。

経理以外の人のための日本一やさしくて使える会計の本 (ディスカヴァー携書)

『日本一やさしくて使える会計の本』という本があります。

この本に、PDCAサイクルで目標を達成することについて説明されています。

PDCAサイクルについてはご存じの方も多いと思います。

P=PLAN(計画)
D=Do(実行)
C=Check(評価)
A=Act(改善)

業務を改善・発展させるための手法ですね。
PDCAの順序で繰り返すことで、継続的発展を目指すもので、様々な企業において基礎的なマネジメント手法(考え方)として用いられています。そして、これは事業活動のみならず、自分の人生を歩む上でも必要な考え方と言えます。

皆さんはPDCAをうまく回せる人間でしょうか。
私自身は最近になってようやく自分のこととして考えられるようになってきました。

たとえば、P(計画)について、私は計画を立てるのは好きですが、以前は実現性に乏しい計画しか作れていませんでした。よく「結果から逆算して・・・」と言いいますが、結果に必要な客観的状況を把握していないと、逆算しようがないですし、1日のスケジュールに落とし込むことができません。それはゴールの分析が甘かったからなのだと思います。


同時に、計画を立てるためには現状把握が欠かせません。

私はよく理想を描きましょうとお話をしますが、理想だけ描いても今との接点を見ないと計画なんて立てられません。私たちは中々現状分析が苦手ですが非常に重要です。


もっとも、PDCAサイクルというのは完璧な計画を立てることから始まるものではありません。立てた計画を実行(D)し、その結果を評価(C)して改善点(A)を探る。そしてその結果得られた点を加味して改めて計画(P)を立てる。この繰り返しの連続です。


「議論」についても、議論は同じ土台で行い、一つの結果に向かって為されなければ意味がありません。

異なる価値観の人間が主張をぶつけ合うのですから、ともすると「自分はこう思う」のぶつかり合いにしかなりません。
「『相手はこう思ってる』のだと私は思う」というのも同じです。

結局は議論の土台が定量的(という表現が適切ではないかもしれないけど。)でないので、それぞれの主観から抜け出せていないのです。


大切なのは議論の土台を揃えること。そのためには前提条件を揃え、相手の主張のどこがおかしいのか、自分の主張は何故正しいのか、ということを客観的に理解できるカタチで主張することです。文字のみで議論するなら「言わなくても言いたいことは分かるでしょ?」では、何も言ってないに等しいのです。

とはいえ、ブログでそこまでやるか?ってのはあります。

書く側としてはせめて自分が言いたいことがきちんと伝わるように書いていきたいなぁと思います。

 

 

 
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