自由に仕事をするためには、空気を読まないことが大切。最近そんな風に感じます。
ハフィントンポスト日本版で谷本真由美さん(@May_Roma)のインタビューが掲載されています。
メイロマさんインタビュー「『いまの日本』が当たり前じゃないと気づいてほしい」―「いま、日本で働く」ということ(3)
この記事は、海外での働き方の実状に詳しい谷本さんの視点で「日本で働くこと」について書かれています。
その中で日本を端的に表現できてるなぁと感じたのが、「求められる品質、スピード、レベルがとにかく高い」「日本の消費者は厳しいというか、暇というか、地獄まで追いかけてくるレベルで執念深い」「効率がよくない」「雇うほうも雇われるほうの取り決めもゆるい」「最近はノマドが流行っているけれど、自営業は守ってくれる後ろ盾がないから、すごく危険」などの言葉です。
これは皆さんも「うん、たしかに」と思われるんじゃないでしょうか。自営業者や小規模の起業が増えてきているネガティブな側面として、人材に対する買い叩きも生じています。他方で求められるクオリティーはどんどん高まっている状況です。
仕事を発注する側としては当然の心理だと思いますが、ここに日本人の「空気を読む」能力の高さが相まって、労働環境の悪化が加速します。特に自営業者は「守ってくれる後ろ盾がない」から、サービスをどんどん付加させてしまう。結果的に稼げない人ほどあれもこれもしてくれるみたいなことに陥ってしまう事態が一部で生まれています。
翻って自分の仕事を振り返ってみても、もっともっと自分のスタイルを明らかにして発信する必要があると感じますね。せっかくブログやtwitterなどで発言ができるのに、自分のカラーが出ないのはもったいない(だから極論をいうべき、という話ではありません。)。自分はこんなふうに仕事をします、ここに価値があるんです、ということが明らかにならないとお金を出してもサービスを受けた感覚になりにくい。ゆえにもっと安い方が、という循環になるわけです。
空気を読みすぎてサービスし過ぎるのも、結果として価値を落とすことになりますので、ある程度割り切ることも必要です。
日本は、クールに考えることができる人は多いと思いますが、他人に冷たいと言われることも多いです。そのため、経済的に強い人に対して空気を読める人は自分を押し下げる傾向があったり、そこに強い人がさらにのしかかったりと。優しいのではなく、空気を読めてしまうから不利になる。そんな状況です。
ビジネスは価値を交換するものです。無償提供するのはボランティアです。ビジネスをやろうと本気で考えるのであれば、ある程度は空気を読まずに一線を引けることが、最低限のスキルになってくるように思います。
さぁ、皆で空気を無視しましょう!なんて話ではありませんが。
小飼弾さん(@dankogai)さんは超読書家として知られていますが、彼の本を読むと本を読む意義というものが良く分かります。その象徴的な本が上記2作。