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2012年4月20日

戦略と戦術|『「超」入門 失敗の本質』を読んだ

戦略とは追いかける指標のことである。

「超」入門失敗の本質』で紹介されている言葉です。
わたしたちは日々の活動に対して検証や修正を繰り返しながら試行錯誤しています。しかし、何でもかんでも反省すれば良いってものではない。

場合によってはAというプランがダメならすぐにBというプランに移った方がいい。Aというプランの検証や修正で粘るよりも、見切りをつけてBというプランに切り替える。

可能性はいくつもあり、いずれを選択するかがベストかは、その時々では必ずしもわかりません。しかし、ゴールに近付く最善の方法を選択する蓋然性を高める方法がある。それが正しい指標を設定し、その指標を追いかけるプラン(=戦略)の策定です。




本書はこの戦略と戦術との違い、何よりも正しい指標の設定方法を、名著『失敗の本質』から日本人の気質(特徴)とアメリカ人との違いから読み解き、わたしたちがビジネスでどのように活かすかを示しています。


わたしはアメリカのドラマ『プリズン・ブレイク』や、NHKで放送された『ハゲタカ』が好きです。


これらのドラマのどこが面白いかというと、主人公の考える戦略は視聴者に明らかにされませんが、様々な戦術にドラマを持たせ、それに対抗するカタチで登場人物が奮闘する様が丁寧に描かれている点です。


日ごろニュースで流れる政治家の発言が、どのような戦略の元になされているかを考えてみると、たとえばオバマの発言には意図があるんだろうなと思いますし、日本の民主党の誰かさんの発言はどうなのかなと考えてみると、結構面白かったりします。


TPPの議論なんかも、実は戦術面で日本は議論されがちですが、もっと大きな視点で考えたとき、どのような外交戦略が各国の政府で練られているのかという視点を持たないと、やみくもに「TPP反対!」とか叫んでみても何一つ動かすことはできないわけです。


こんなこと書いてますが、私もようやく最近このあたりが整理されてきているところでして、興味を持たれた方は、下記のエントリーなんかは非常に参考になるんじゃないかと思います。


▼参考記事:
 戦略(Strategy)、作戦(Operation)、戦術(Tactics)、そして兵站(Logistics)


ブログでここまで書いてあると「すげぇー」って単純に思いますね。


やはり思考のフレームワークを持ってるかどうかでかなり変わってきますよね。
上記記事や本書はそれ自体が直接収益をもたらすわけではありませんが、このフレームワークをきちんと整理して、戦略や戦術というものを改めて考えてみるきっかけにするのは、とても良いんじゃないでしょうか。


今回このタイミングで本書を読む機会に恵まれたのはとても良かったです。
戦争を肯定するつもりはありませんが、戦争という究極的な場面で繰り広げられる戦略のぶつけ合いというのは、流行り廃りのない分だけ、ビジネスにおいても勉強になる要素を最も多く含んでいるのかもしれないですね。





 
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