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2012年11月18日

完走した!湘南国際マラソン・チャレンジ日誌 第一幕終了!



2012年11月3日に実施された、第7回湘南国際マラソンにおいて、人生初のフルマラソン(42.195km)にチャレンジ。今年の5月に突如アルコールの勢いで出場宣言をおこなったことがきっかけで、無謀なチャレンジをすることになった。

結論からすると、ネットタイム(スタートラインを通過してからゴールまでの所要時間)4時間49分で無事に(?)完走。

少し遅くなってしまったけど、当日の状況をふりかえりたいと思います。(-Blogging Worker's Style)



フルマラソン、まさか一生のなかでチャレンジする日が来るとは・・・というのが最初の気持ちだったわけですが、やるからにはやってやろうと、5月に出場宣言してから本番当日まで、6ヶ月弱で合計約650km走りました。

さて、当日の様子を振り返ってみよう。


フルマラソン当日

スタート前


午前5時起床。

前々日に作ってしまったたんこぶが痛む。同時に怪我をしてしまった右膝も痛むが、湿布をはって寝たので炎症はかなり抑えられているようだ。ランニング用のタイツを履けば、何とか問題なく走れるはずだ。

食事はマカロニグラタン。食べたいと思えて炭水化物を摂取できるもの、ということで朝から若干高カロリーに。トイレには3回くらい行っておく。便をもよおすのがもっともストレスだからだ。

午前6時半。

茅ヶ崎駅でもう一度トイレに。「ちょっと行き過ぎだろう」と思いつつ、便意だけは避ける必要があるため、可能性を感じた瞬間にトイレに行くというルールを粛々と実行。

友人と落ち合って大磯に向かう。
・・・ところが、ちょっとしたアクシデントに出会う。「土曜日」「早朝」「下り線」という、混むはずのない東海道線が恐ろしいほどにラッシュなのだ。ギュウギュウ詰めで茅ヶ崎に着く東海道線。そう、ランナーがギュウギュウなのだ。

茅ヶ崎からたった二駅とはいえ、この間に僕はすでに大きなダメージを受けた。

午前7時半、会場に到着。

次の課題。そう、トイレだ。
行列のできるトイレとはまさにこのことで、トイレするのに15分はかかる。つまり、ぎりぎりで並んだらアウトだと思った方がいい。ここで体がどんどん冷えながら、トイレへの欲求が高まる。


トイレ待ちなう。


am.9;00スタート


面倒くさくなったので、一気に進める。
9時にスタートとなり、2万人以上のランナーが順々にコースに入っていく。僕のところが走りはじめたのはそれから結構後。既に9時20分。

最初は大混雑の中を皆で走る。

ちなみに湘南国際マラソンは出場者が多いため(約二万人)、予め自分の走行予定時間を申告しておくのだが、その申告タイムによってスタートのポジションが変わってくる。僕は五時間半くらいを届け出ていた気がするため、Aから始まってFの位置、すなわちほぼ最後列からのスタートだった。
そのため、走り初めて3km、5km、7kmになってもだいたい皆固まって走る状況。走りづらいし、トイレに行きたい。そう、あれだけ便意だけには気を付けていたが、結局トイレには行きたくなるのだと知る。

僕は、およそ2km地点でトイレに行きたくなった(早っ)

しかし、途中途中のトイレはいずれも大混雑。もう少し進めば空いているトイレもあるはず!と思って7km地点まで行っても同じ状況。仕方なく僕はこの時点でトイレに並ぶことにした。


・・・しかし、トイレに時間がかかる。
20分くらいロスしたと思う。ありえないくらい並んでいるのだ。トイレが終わった時点でほぼビリの状況になったのだと気が付く。



やばい。



もともと走るのは苦手なので、この状況は焦りを生んだ。第一関門で時間切れに合うのではないかと真剣に焦った。

・・・

トイレに行くまでは、「まぁ、完走できれば良いから、1km8分以内で走り続ければよいかなぁ」と思ったのだが、考えを切り替えることにした。この時点で1km8分だと時間切れになるからだ。

僕は少しスピードアップをして、まずは集団に追いつこうと考えた。



am.11:30江の島で折り返し(スタートから約2時間)


順調に走り続けた僕は、午前11時30分頃には江の島の折り返しポイントを走っていた。当初の予定通り。

この時点での私の考えは「限界まで走り切ろう」というものだった。

マラソン大会はこれまでも10km程度の短い距離については走ったことがあった。でも、今回はこれまでとは全然違う感覚がした。フルマラソンだから、という以上に。



声援がすごい。


見ず知らずのランナーに、地元の方々が「ガンバレー」って声をかけてくれる。対向車線の給水所のボランティアの方々が「(江の島で折り返して)戻ってくるのを待ってるぞー」と声を張り上げてくれる。すごく感動的なレース。


「ああ、自分はたくさんの人のおかげで走らせてもらってるんだなぁ」と感じながら走れる。


当日の応援もそうだけど、家族やマラソンに出ることを応援してくれるたくさんの人たち。僕ができるこの皆さんへの報いは、全力で走りきること。それしかないと思った。走り終わった後、「もっといけたなぁ」なんて言葉、ダサくて絶対言えないと思った。


だから、精一杯走ることにした。足が動けなくなるくらいがんばってみようと・・・


一度は最後尾についてしまった僕だったが、13km地点くらいからいわゆるランナーズハイのような状態に入り、30km地点くらいまで自分でも信じられないくらい、どんどん走った。実際、20kmを超えてからの未知の領域に入った23km地点で、その日の自分のベストタイム(1km5分29秒)が出ている。


たしかに体に疲れを感じていたけど、とにかく手を振って足を前に出す、自分の姿勢が崩れないように手を回してリラックスしたり、とにかく「前へ前へ」「絶対負けるな」って思って走り続けた。



32km通過、突然太ももに激痛(!!)


しかし、もともと20km以上走ったことがない僕にとって、30km地点までのランナーズハイの状況は、相当大きな負担となっていたらしい。30kmを超えた地点で、突如として右の太ももが強い収縮をはじめたのがわかった。


(・・・やばい)


同時に左の太ももにも同じ症状が。無理矢理走ろうとするも、足が出なくなってしまった。歩くのも厳しい。いったんガードレールにしがみついて、可能な範囲でストレッチをはじめた。それまで「立ち止まったら走れなくなる」と思って給水所でも止まらずに水分補給だけしていたけど、ここで初めて足を止めることになった。



くっ、このまま棄権なのか・・・と、初めて弱気になった。



ストレッチをしても全然走れるようにならない。それどころか、1m歩くのも大変な状況。


そんなとき、「きたがわーっ」と声を張って近くに寄ってきてくれた人がいた。
同じ湘南地区で活動をしている行政書士の先輩だった。30km地点はもっともハードなので、この当たりでダウンすることを見越して、スプレーとゼリーを持ってきてくれたのだ。
この先輩は、かなり走れるランナーなのだが、今回は体調の関係で出場を断念していた。そんな状況でありながら、応援にきてくれたのだ。



心から勇気づけられた。



改めて、気持ちが前に向き始めたのを感じた。
僕は、もう一度「絶対走り切ろう」と決意し、足を前に出した。



残り10km弱・・・。



満身創痍でゴール!


ラスト10kmは本当に長かった。

1kmがすごく遠く、汗も大量にかいているため寒気を感じ、足はズシリと重い。ギリギリの状況。でも歩いたら動けなくなる、そう思って腕を振り続けた。



(やっぱり、こんな辛いんだな・・・)




でも、ふと周りのランナーをみてみると、皆辛そうだ。歩いている人もすごく多かった。



(・・・そっか、皆辛いんだ。)



当たり前のことを感じた。ここからは気力の問題か。



僕は昔から自分自身に大きな課題を感じている。それは気力だ。
体力がないのは昔からそうだけど、すごく辛いときに逃げてしまうところがある。それを高校生の頃にサッカー部でのハードな日々の中で感じて以来、何とか克服したくていろいろチャレンジしてきた。浪人生活での大学受験勉強、司法試験の受験生時代、その他様々な活動・・・ いつも僕の中では高校時代に感じた自分の弱さを克服したくて、もがいていた。


実は今回のマラソンチャレンジにも、そういう目的が込められていた。
一番苦手とする長距離ランニングにチャレンジすれば、必ず自分は逃げ出したくなるはず。でも走りきることができれば、きっと今より少しだけ自分に自信が持てるようになるはず。そんな風に考えていた。

けど、そんなこと言っても自分に負ける可能性も大きい。だから、アルコールの勢いで出場宣言をして以来、至る所で「フルマラソンにチャレンジします!」と言い続けた。後に引けないようにするために。
だから、今回はたとえ歩いてでもゴールしなくちゃならんと思っていた。



ラスト10kmはそのことをずっと考え続けていた。



大磯ロングビーチが近づいてくると、ゴールでの「おつかれさまー」という放送が聞こえてくる。すごく疲れているのに、感動して涙がこみ上げてくる。



でも、「おつかれさまー」の声を聞いてから、さらに5kmくらい走らないといけないことを知り、残酷にも現実に引き戻される。



(マジかっ!)



すごくきつかった。この5kmはもう汗も出てこない状況なのに、喉がカラカラで、足も限界。走るスピードもすごく落ちてしまった。



午後2時頃、ゴールが見えてくる。

ゴール前最後の上り坂がすごく辛い。でもここで止まれない。手を振って、顔をシャキっとして、もうちょっとだけ踏ん張る。




・・・





ネットタイムで4時間49分。ゴール。




やった。走りきった。



笑顔も出なければ、涙も出ない。ただ、「終わったんだ」という思いだけが自分にはあった。


初のフルマラソンに、そしてちょっとだけ今までの自分に勝利した。


大磯ロングビーチをスタートして江の島で折り返し、二宮に戻って大磯ロングビーチに戻る42.195km



ネクスト・チャレンジ!1年後は!?


こうやって、僕の初フルマラソンは終えることになりました。応援してくださった皆さんにすごく感謝です。当日ボランティアとして、また住民として大会を盛り上げてくださった方々のおかげで、僕は少し自分に自信を持つことができました。本当にありがとうございます。


さて、それからというものの、僕のランニング生活は突如として活気を失ってしまっています。走りきってしまってからは、急に興味を失ってしまうのか、今はあまりモチベーションがないのが素直なところ。そういうわけで、このエントリーを書くのに2週間も時間がかかってしまいました。


けどそろそろ次の具体的な目標を立てようと思い、次のチャレンジを設定することにします。まだ決まっていないけど、来年の湘南国際マラソンの間に一つ大きな大会にチャレンジするつもり。

候補は、来年2月の「神奈川マラソン」。



【神奈川マラソン】神奈川マラソン・東日本国際親善マラソン・東日本国際駅伝の告知サイト:ランニング神奈川






ハーフマラソンだし、お正月太りを避けるために2月に予定を入れるのもアリだろう。
目標は2時間以内のゴール(1kmを6分以内で走ること)。自分にとってはちょっとハードな目標だけど、ハードじゃないと頑張れないからたぶん丁度良い。


そして来年の湘南国際マラソンにも、かならずチャレンジします。次の目標は4時間15分。


がんばります!



さいごに|初チャレンジで完走するために


今回初めてフルマラソンにチャレンジするに当たって役に立ったことや、大切だと感じたことを書くことで、今後初めてフルマラソンにチャレンジする皆さんのお役に立てれば、ということで、少し書いてみます。

準備期間


僕がフルマラソンにチャレンジすることを宣言したのは今年の5月12日。そして走り始めたのが5月13日。その日のエントリーがこちら。



Blogging Worker's Style: フルマラソン・チャレンジ日誌はじめます|「走る」って言っちゃったし
突然ですが、フルマラソンにチャレンジすることになりました。 「走る」って言ったことについて、後悔なんてしてません。後悔なんて全然してませんから。 アルコールの勢いとか言いませんから。。 ...




実に良い感じです(自画自賛!)

この日のエントリーを見てみるとわかるのだけど、今日に至るまで特別ペースが速くなったわけではない。このエントリーに書かれている通り、1km当たり6分20秒程度が現実的だと思っている節があるけど、実際に今回のフルマラソンでは6分48秒平均に落ち着いた。最後の息切れ感がすごかったけど、それでも走行スピードについては大体変わっていないことが分かる。

ただ、ほとんど毎日少しずつでも走り続けた。すごく走る気がしないときは2km程度しか走らなかったし、10km以上走ったのは土曜日だけ(しかも毎週ではない)。結局、走り続けることが大切なのでしょう。継続は力なり。塵も積もれば、ってね。

そして、「走れるカラダづくり」が何より大切だと思います。


栄養補給


これはフルマラソン当日の持ち物。


ザバス(SAVAS) ピットインリキッド ウメ風味 68g








小さいのに馬力を感じるゼリー。手のひらサイズなので、走るときに3つポーチに入れておきました。2つ消費しました。



アミノバイタル ワンデーパック プロ





これは顆粒スティックなので、ドリンクエイド(給水所)で頂く水を飲むときに一本空けて一緒に流しこめる。3本入りで500円少々なのは使いやすい。当日は2本消費。


この二つをポーチに入れて走れば、後は水分を給水所でしっかり摂取することで十分です。さすがにフルマラソン走れば痩せるだろうと思ったら、走り終わった後体重測っても全然減ってませんでした。上記二つのエネルギー源で栄養を採り過ぎ、走った後にラーメン大盛り・餃子・野菜炒め・ビール・トン汁3杯を食べたから、そりゃそうだろうと。


ソックスが大切!?


長時間走るうえで、シューズ内の環境が悪くなるのは最も避けたい問題の一つ。私は靴ずれや、汗によって足がボロボロになってしまうことをとても懸念していたため(実際に20km走った時に足から大汗をかいてしまって大変な思いをした経験があった。)、ソックスは良いものを履く必要があると考えていました。

それと、疲労によって走るフォームがどんどん崩れてしまうため、それを最小限に抑えることも私の課題だった。

そこで、スポーツショップで出会ったソックスがこれ。


C3fit シースリーフィット ランニングショートソックス ユニセックス 





コレはめちゃくちゃ良かったです。

今日もこのソックスを履いて走ってきたんですが、普通のソックスで走った時と雲泥の差があります。ムレないし、テーピング機能もあるし、しっかりした作りで非常に良い。

フルマラソン走って、足に変な汗もかかなかったし、マメとかも何一つコンディションが悪くならなかったのはこのソックスのおかげだと思う。


オフィシャルサイトもイイ感じ。


ハイパフォーマンスのスポーツウェアC3fit








iPhoneアプリの活用


最後に強調したいのが、毎日トレーニングし続けるためのモチベーション管理。

人はカラダに負担のかかることを嫌うのが自然な反応ですので、それを極力抑えて前向きなモチベーションを維持することが、日々の努力に欠かせないと僕は考えています。

そのツールとして、僕はiPhoneアプリの活用をオススメします。




無料
(2012.11.18時点)
posted with ポチレバ




僕は日々のジョギング中はこの二つのアプリを起動させている。

基本的にはNike+だけで足りると思うけど、Runmeterの方は細かな情報を表示してくれるので、現状分析にとても役立つ。どんなアプリが良いか分からない方は、とりあえずNike+をオススメします。芸能人の応援メッセージも入っているので、なかなか良いです(安田美沙子さんが素敵です。



さて、今回は長いエントリーになってしまいましたが、フルマラソンのチャレンジ日誌第1幕が終了したので、一つのまとめとさせていただきました。

次の大会が決まるまでは、毎日チョロチョロと走り続けながら、体調のコントロールをしていきます。特に忘年会シーズンに本格的に突入し始めると飲み会ラッシュなので、無理やりにでも走らないと大変なことになりそうです。


勢いでチャレンジすることになりましたが、とても楽しいチャレンジでした。
毎日走り続けることで走らないことが気持ち悪く感じるほどに(歯を磨かないと気持ち悪いのと同様の感覚)、走ることが日常になったと感じています。そして、気持ちよく走るためにできるだけ夜も早く寝るようになりました。結果的に、心の健康も維持できます。


お金もかからないし、少しだけ自分に自信を持つこともできるようになるチャレンジ。

人生で一度くらいチャレンジしてみても良いのでは?



「フルマラソンチャレンジ日誌 第一幕」  ―  完  ―



 
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