生保や損保業界が対面営業にこだわる理由とは。
保険と言うのは金融商品の一つです。ある一定の保険事故をきっかけとして一定の金額が支払われる。その危険度を大勢で分散することで、皆が経済的に安心して暮らせるようになる。
そう。保険は安心を買うと同時に、どれだけのリターンを望めるかを考慮してお金を支払う商品なのです。
私なんかは何故いまだに対面営業にこだわっているのか、非常に疑問に思ってしまいます。私もやりますけど(笑)
保険は誰もが加入するものという社会常識(それが正しいのかどうかは別として)にも関わらず、各社が競って営業をかけています。国内の限られたパイを奪い合うカタチで。そのため、どうしても人件費や店舗などの固定費がかかってしまい、そのコストは当然ながら加入者に転嫁されることになります。
保険は誰もが加入するものという社会常識(それが正しいのかどうかは別として)にも関わらず、各社が競って営業をかけています。国内の限られたパイを奪い合うカタチで。そのため、どうしても人件費や店舗などの固定費がかかってしまい、そのコストは当然ながら加入者に転嫁されることになります。
しかし対面営業で開拓しようにも営業を嫌うのが普通の人の感情です。私も営業されるのは基本的に好きではありません。できれば、商品を買うのは自分が欲しいと思った時にアクセスしやすい存在になっていることがありがたい。
やはりそういう考えは徐々に広がっているようで、ネット生保が急成長をしているそうです。
やはりそういう考えは徐々に広がっているようで、ネット生保が急成長をしているそうです。
店舗や営業担当者を抱えず、生命保険商品をインターネットで販売する「ネット生保」が好調だ。大手生保の半分程度の保険料や商品設計の分かりやすさが受け入れられ、20~30代を中心に契約数を伸ばしている。生保 ...
前回のエントリーでは、医薬品のネット販売と対面販売が対立するものかどうかを考えてみました。そこでは、医薬品という、それ自体に内在する副作用のリスクをどのようにカバーするかが議論の焦点となります。
サービスの質は営業形態の問題ではない|医薬品ネット販売規制訴訟を題材に考える
先日、一般用医薬品のネット販売規制に関する訴訟の控訴審判決が出ました。 原告であるケンコーコムとウェルネットが、省令が薬事法の委任の範囲を超えて無効であることを前提に、省令上禁止されたネット上での販 ...
では保険はどうでしょうか。
保険自体に内在するリスクというのは基本的には観念できません。
せいぜい、保険商品の専門的な内容を一般の人にはなかなか理解しにくいところという感じでしょう。「安心」のために支払続けるコストと得られるベネフィットが釣り合っているのかどうかが、一般の人には分からないのです。
しかも、保険の必要性は皆認識していますが、若い人を中心に高額な保険料を月々支払うのは家計的になかなか厳しいものがあると思います。
だからこそ、割安のサービスに流れるわけです。
将来のために今のうちに頑張って支払う・・・というのも、分からないでもないですが、だからと言って今シンドイ思いをしてまで保険金を支払いたくないというのも、素朴な気持ちだと思います。
いつ何が起こるか分からない人生を、今我慢を強いて歳をとってからの生活に備えると言うのは、結局引退後が人生のメインの時間になるんじゃないかと錯覚してしまいそうになります(享楽的に生きるべきということではありません。)。
ネット生保が急成長しているのは、とても時代の変化をがっちりと捉えた正しいカタチなのではないかと思います。
とはいえ、医薬品のネット販売と同様に、対面営業の必要性もまた否定できない部分はあるでしょう。日本は教育水準が高いですが、それでもサービスの規約に書かれたことを十分理解できる人は多くありません。実際に、「会って話を聞く」ということの重要性が消えることもないでしょう。
保険という仕組みは本当に素晴らしい発想です。
だからこそ、誰にとっても利用しやすいサービス(金額)であることが大切なように思いますね。