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2011年12月19日

「住民票」は居住関係を公証するもの、という意味について


「住民票」の写しを提出するようにと、皆さんは言われたことがありませんか?おそらく、人生で一度も住民票を見ることのない人はなかなかいないと思います。最寄りの(住民登録のある)市町村役場にて300円程度で請求できるものですが、そもそもこの「住民票」って何のために存在するのか、ご存じない人も多いかもしれません。

そこで、本エントリーでは「住民票」の目的・機能および取得手続について、ざっくばらんに書いてみました。これを読めば、「住民票」の写しを提出しなければならない理由と、提出の目的について迷うことはなくなるはず!?


1.住民票は「私の住所はここよ!」と公的に証明するもの 

あなたのお住まいはどちらですか?と尋ねられたとき、相手が余程怪しげな人間でない限り、「●●県●●市●●です」と答えますよね。
通常はそれで良いかもしれません。でも、極端なことを言ってしまえば「●●県●●市●●です」と言ったのは、ただ単にあなたがそう言っただけ、という話に過ぎません。社会的には、あなたがどう言っても虚偽の可能性は否定できないわけです。 

そうすると、嘘の可能性が少しでもあると困る場合があります。
私たちの社会において「住所」とは様々な基準になります。たとえば、住民税を支払う地を定める場合、選挙権を行使する地を定める場合、就職時に要求されることもあるでしょう。つまり、住所が客観的に定まっていることで、何かの基準にもなれば、あなたの主張する情報の正確性を担保するための機能もあるわけです。 

ではなぜ正確性が担保されているといえるのか分かりますか?それは、住民基本台帳法には、私たちが引っ越しをしたときには、住民基本台帳に記載されている情報の変更届けの義務が課せられており、原則として14日以内に行わなければならないとされているからです。つまり、制度として常に最新の情報が住民基本台帳に掲載されているという建前があるわけですね。

私たちはお互いの情報を100%信用することはできません。100%信用する、といっても実際には裏切られることも受け入れる、というような意味になるのです。本当に正しいかどうかを確認するために、確かな情報としての現在の住所を証明する手段、それが「住民票」(正確には写し)なのです!


2.住民票は住所だけが書かれているわけではない! 

以上の目的を達成するためであれば、住所だけが記載されていれば足りるような気がしますよね。しかしながら、実際に住民票には住所以外の多様な情報が記載されています。以下の図を見てください。


このように、誕生日や男女の別、戸籍情報ではないかと思う世帯主の情報まで記載されているのです(戸籍については戸籍謄本や抄本を別途請求できるのに)。

これは、住民基本台帳の目的に基づきます。すなわち、市町村が住民を管理するために必要な情報が記載されたものが住民基本台帳であり、そこには市町村の事務に必要な情報が保存されます。このことが意味するのは、私たちが住民票の写しを請求する(提出を求められる)際には、あくまでも証明手段として住民票の写しを求めているのであって、市町村側の管理目的とは目的が異なるということなのです。 


3.住民票の写しの交付を請求できるのは本人・家族だけではない!

住民票は誰でも取得できるわけではありません。あなたの住所を正確に調べるために、見ず知らずの人が請求できてしまっては怖いですもんね。そこで、法律上は下記の人に限って、住民票の交付請求を認めています。
  1. 本人
  2. 本人と同一の世帯に属する者
  3. 自己の権利義務のために確認する正当な理由を有する第三者(債権者等)
  4. 特定事務受任者(弁護士や行政書士等の一部の業種)
このように、私たち行政書士もまた職務上請求というカタチで、業務に必要な範囲で第三者の住民票を取得することが認められています。たとえば、古物営業許可など、営業許可申請の際には申請人の住所地を証明するために、この職務上請求が認められないと、お客様自身において、住民票の取得してもらって我々行政書士に手渡して頂く必要が出てきます。ただでさえ忙しいからこそ、仕事の依頼をしてくださっているにも関わらず、このような書類の取得に時間を割かなければならないとすれば、煩雑であることは間違いないでしょう。


以上いかがでしたか?
住民票を要求される趣旨や、住民票の機能のことについて、少しは理解の助けになったのであれば幸いです。

 次回は、住民票と似て非なる制度、戸籍について書きたいと思います。戸籍謄本をなぜ、どこから請求しなければならないかを、一向に覚えることができない人、必見です!



(それでは。)




 
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