2015年10月14日

ソーシャルメディアによるセルフブランディングについて講演をさせていただきました

セルフブランディングが語られることは多いですが、それはテクニック論ではなく、効果的な自己研鑽の提案として価値があるのだと思います。




本日、文教大学湘南キャンパスで、学生向けに「ソーシャルメディアによるセルフブランディング」というテーマでお話しをさせていただきました。中小企業の立ち上げから事業サポートを生業にさせていただいている視点で、個人について考えてみよう、という試みです。大学教授から「ちょっと話してみない?」という感じで先月初旬に急遽決まりました。


1.選んでもらえるためには人脈、広告、うわさ


私たちフリーランスにとって、クライアント企業から選択されなければ食べていくことはできません。そのときに、数多いる行政書士のなかで、場合によっては数多いる士業のなかで、私自身を選んでもらえる理由がなければ勝ち目はありません。

では、どうしたら選んでもらえるでしょうか?私は、(1)人脈、(2)広告、(3)うわさの3点だと考えています。


(1)人脈は多いに越したことはない


フリーランスにとって、仕事の多くの窓口は、知り合いだったりします。いわゆる「紹介」です。
「いい人いないかな?」「おれの知っている人がいるよ」というやり取りって結構多いですよね。そのときに、あなたが選ばれれば成功です。


(2)広告は打てば一定数に必ず響く


これはブランディングとは異なりますが、要は統計論で勝負をする方法です。たとえば、会社を起こす人は年間10万人近くいますが、その人たちが会社を起こそうと思うタイミングはバラバラです。すると、今思っている人にアプローチできれば成約できる確率は高まりますが、10ヵ月後に思う人に今アプローチしても仕方がありません。

そのため、潜在ニーズに応えるためには広告というのもひとつの有効な手段なんですね。必ず、一定数のニーズはありますので、相手次第で1000回に1回くらいはヒットするものです。


(3)良さそうなうわさ、空気づくりがブランディング


私たちが何かを選ぶとき、多くの場合「なんとなく」選んでいることが多いのは、皆さんも実感があると思います。後から理由はつくれるけど、そのときは「これイイ感じ!」くらいだったりするものです。

その「イイ感じ」になれるかどうかは、ブランディングにかかってくるのです。

ただ、これは綺麗に着飾るということではありません(それも有効な場合はあります)。そうではなくて、「この人ならお願いして良いなぁ」「このお店なら行ってみたいなぁ」と思ってもらえるような「イイ感じ」でないといけません。






2.ブランディングはキーワードの掛け算




これは、聴講者に配布した資料のひとつです。要は、自分のキーワードを書き出すわけなんですが、この様々な要素の掛け合わせが「個性」になるのだということです。

たとえば、行政書士は4万人くらい存在しますので、それだけだと全然光りませんが、アジアに強い行政書士、NPOに強い行政書士、ジョギングが好きな行政書士、というような組み合わせによって、カラーが出てきますよね。更に、フリーランススタイルで活動していて、青年会議所やNPOでローカルな活動に汗を流していることが掛け合わされると、もう私だけの個性に近づいていくわけです。

これらの掛け合わせと、それぞれを磨くことが、相乗効果として輝いていくという発想です。

仕事が忙しくてほかのことは何もできない、という声もありますが、それはそれで素晴らしいことなのですが、読書が好きとかお酒が好きという要素が掛け合わされることで、キーワードに連動する人たちにアクセスすることができるようになって、結果的に仕事に結びつくということが起こるわけです。


3.目的と手段を履き違えないように


以上のようなことは、別に私がお話しをせずともおそらく誰もが知っていることです。だけど、それを実践できる人はあまりいません。発信もなかなか時間を使いますし、一つ一つを磨くなんていうのも簡単なことではありません。

これらは、ライフスタイルだと思います。いろんな自分を磨いて、掛け合わされることで、相乗効果が生まれる。まさに、生き方そのものだと思うんですね。その生き方へのこだわりが、あなたを選んでくれるブランドと進化する。そういうことなのだと思います。

だから、間違っても「お金のため」だったり「集客のため」のようなことを目的にしてしまうと、自分を磨く方向性がそこには存在しないことになりますので、結果的に磨かれずに成長しなくなってしまうのです。


今は自由な時代です。生き方を選べますし、働き方も多様です。価値観も幅広く受け入れられます。情報発信も誰もが無料で行えます。

だからこそ、こだわりを持たないと仕事も人生もすごい勢いで通り過ぎてしまいます。

今回は、セルフブランディングは手法ではなくて、生き方なんだよ、だから楽しんで取り組もうね。というお話しをさせていただきました。学生の皆さんに新しい視点ができたら幸いです。









2015年10月10日

結局は早寝早起きが最強|できる人が早寝早起きなシンプルな理由

いろいろな健康法が唱えられていますが、結局は早寝早起きが一番で、できることだけやればいいのではないでしょうか。

今朝読んだ記事の中で、順天堂病院の天野氏が語られています。記事の内容はとても面白いので、上のリンクから読んでいただければと思いますが、やっぱり早寝早起きを実践している人は優秀な人ばかりだなぁという印象です。


先日、東京駅で朝ラーメンを食べたときのお店の写真


大変後ろ向きな発言になりますが、人生で最も取り返したいものは睡眠時間です。

学生時代は勉強もよくしていたし、よく遊んでいたこともあって、睡眠時間は4時間くらいが平均でした。大学院に通っていたときもほぼ毎日そんな感じでしたから、そういう程度が最も調子が良いのだと「錯覚」していました。

しかしながら、独立して仕事をしてみると、集中して仕事に取り組む為には睡眠が絶対的に大切です。睡眠がとれているときの3時間と、眠気に襲われているときの6時間とでは、仕事に費やせる時間が倍も違うのに成果として同じくらいの気がします。それに、会話の内容が頭に残るかどうかも、睡眠時間の影響を多分に受けていると感じます。

フリーランスで行政書士という仕事をする以外に、行政書士会の広報としての仕事や、研修担当としての仕事、NPO法人の理事や、行政での会議、青年会議所での会議やそれの準備時間など、自分の持ち時間を圧倒的に超える分量を抱えながら過ごす日々で、最も削りやすいのが睡眠時間なのですが、結局それは最低な選択になるわけです。

睡眠が削られれば、1時間で終わる仕事に2時間かけてしまったり、すぐに取り掛かれば終わる仕事に中々手をつけられず、リマインドを繰り返したりと、時間が無いという状態が増幅してしまう負のスパイラルに陥ります。

そんなわけで、やっぱり睡眠が大切なんだなぁと思うわけです。


ただ、「よく寝ればそれでOK」ということでもなく、現実問題として睡眠を多くとれば、持ち時間は物理的には減るわけですから、その分をどのように効果的に過ごすかと考えると、早寝早起きが最も合理的だということが分かります。私はあまり電話に出ないのですが、それでも日中はお問い合わせのお電話をいただくことが多く、仕事が中断してしまうことが少なくありません。中断してしまうと、やっぱり時間ロスが生じますので、その可能性を減らす為には朝しかないんですね。家族との時間も上記のような数々の仕事で潰すわけにはいきません(それをやったら本末転倒だからです)。

この朝の時間をきちんと確保する為には、逆算したときに「早寝」が必要となり、それを実践するために「日中のタイムマネジメント」が不可欠。つまり、早寝早起きをしている人というのは、「自己管理」ができる人なので、早寝早起きには仕事ができる優秀な人が多いのは納得です。


何より気持ちよく生きるためにも、これは絶対ですね。


早起きをテーマにした書籍が無数に存在する理由が、よく分かります。

2015年10月4日

「社会参画意識の向上」なるものは、ライフスタイルの提案をできて初めて「結果として」実現する

テーマが大きくなりがちな活動をするときは、そのテーマに絶対に関心を持たないような一人を想定して、その人が参加したくなる手法まで落とし込んで企画する必要があります。





昨日、私が所属する(公社)茅ヶ崎青年会議所で、「茅ヶ崎のまちづくり 茅ヶ崎らしい公園を目指して」というテーマでパネルディスカッションが開催されました。本年は、茅ヶ崎の公園整備事業をおこなうことが一つのミッションとなる私たちの団体ですが、その目的は、市民の方々と協働して実践することで、公園の整備(遊具の設置等)という分かりやすいものからまちづくりについて興味を持ってもらおうという点にあります。

先日遊具の設置が完了し、昨日はそのお披露目と今回の事業のテーマを専門の方々をお迎えして考える企画となりました。


1.人を惹き込むには当事者の成功させたい!ワクワクする!という熱量が絶対条件


当然ですが、本人が「とりあえずやっている」「言われたからやっている」というようなスタンスでいれば、「あはは、かわいそうだね^^;」「おつかれさま!」で終わってしまって、サポートを得られることはほとんどありません。サッカー選手のシュートが外れたとき、「とりあえずシュート打ってみた」「監督が打てって言ったから」なんてことが伝わってきたら、観客は興ざめですよね(笑)
一生懸命ゴールを取りに行こうと夢中になってプレーするから、観客は「がんばれー!」って応援して、盛り上げてくれるわけです。


2.手法は、面白くなくてはならない


人が「参加したい」と思うきっかけは、「楽しそう」だったり「かっこいい」という素朴な感情を抜きに語ることはできません。私たちが無数に存在する食事のメニューからどれか一つ選ぶとき、その判断は「これを選ぶのが社会のためになる」という公益的な理由よりも(そういう人も少なからずいますが)、「おいしそうだから」「流行ってるから」という、欲求だったり空気に従っているわけです。

ところが、まちづくりになると途端に「行政だけでなく市民もまちづくりに参加すべきだ!」という理想論を振りかざして、市民がまちづくりに参加すべきである!というテーマの講演会だったりフォーラムのようなものをド・ストレートに開催してしまいます。


結果として、そこに訪れる市民は既にまちづくりに参加している方々が圧倒的多数となるのです。

そうではなくて、「行政だけでなく市民もまちづくりに参加すべきだ!」というテーマで活動するならば、参加してほしい課題や領域を特定するところからはじまり、それができた後に市民に参加してもらえる「内容」と「要因」を用意しなければなりません。



しかも興味のない人にアプローチをかけるところからスタートするため、既に興味が集まっているものに抱き合わせる手法(DIYだったり、ゲームだったり、ファッションだったり・・・)が必要になります。

おそらく、まちづくりの難しさが語られる一番の要因は、この「課題特定」が非常に下手で、しかも「遊び」の要素が欠けているからです。何となくでやってしまうと、100%うまくいきません。



3.大切な人のためになり、それが気持ちの良い取り組みとなって、社会参画意識というものが結果的に芽生える


今回のパネルディスカッションの最後に、「まちづくりとは、一言でどういうことでしょう?」という質問を投げさせていただきました。パネラー3名とも表現は異なるものの、


自分の子供や家族という具体的な誰かのため
自分が「これなら真剣に取り組みたい」と思えることを
充実感を感じられる手法で継続すること


という回答でした。

たぶん、市民の社会参画意識を高めるという成果を残すためには、私たち一般市民の生活の中で楽しくやっていることが結果的にまちのためにつながっていくというライフスタイルの提案をしていく必要があるのだと思います。

appleが市民権を得たのは、それを使うことが「かっこいい」「楽しい」「素敵」という素朴な未来を描けたからです。市民参加を増やすためには、それをすることが「かっこいい」「楽しい」「素敵」という素朴な生活を描ければ良いのです。

頭の使いどころが整理された、そんなパネラーの皆さまのお話しでした。






2015年10月2日

情報共有にはEvernoteが結局一番グッド|チャンネル影響を受けない・編集可能・検索ラク

共有する情報は、Evernoteから発進しましょう。その後のアクセスがグッと早まります。





クライアント、仕事仲間、プライベート、どんな場面でも必要で、大切になってくるのが「情報共有」と「共有した情報へのアクセスのシンプルさ」だと考えています。

1.Evernoteならどんなチャンネルでも同じフォーマットによる情報提供ができる


メール(SMS、E-mail)、ツイッター、Facebook,、LINE・・・私たちのコミュニケーションツールは日々進化し、便利になっています。ただ、これだけチャンネルが増えていくと、どこで情報発信したのかが分からなくなっていき、しかも相手の環境もパソコンだったり、スマホだったり、ガラケーだったりで違うため、文字数なども考えないといけなかったりで、気を遣わなくてはならなくなります。

そこで、Evernoteでまずは共有したい情報を作成し、そのリンクを共有して、相手方にアクセスしていただくことをお勧めします。

この方法のメリットは、相手はインターネットでWebサイトを見るのと同じように、私の共有したい情報を閲覧することができるため、相手の環境に応じた表示形式で、必要な情報を共有する事ができる点にあります。

私の場合は、会議録、説明したい内容、プレゼン資料などもひとまずEvernoteで作成し、そのURLを参照して頂くことにしています。また、たとえば友人らと旅行するときのスケジュールをまとめるとき、Evernoteに記述して、そのURLを共有することで誰でもチェックできるようにしています。

この機能のミソは、Evernoteのアカウントを持っていなくても、参照できるという点にあります。そのため、相手に迷惑をかけることもないですから、大変オススメです。


2.Evernoteで共有した情報は編集が可能


共有している情報を微妙に修正したいときってありませんか?

たとえば、LINEで伝えた内容は、あとから編集することはできません。もしそれを前提にするなら、ノート機能を使う必要があります。それよりも、最初からEvernoteに必要な情報を書くことで、限られた掲載領域にテキストしか表示できないLINEよりもずっと自由に、しかも後からいくらでも変更できる形で共有することができます。

特に、流動的な状態で情報共有をはじめるとき(たとえばスケジュールなど)、毎回Officeなどのソフトで資料をつくって、関係者に提供するようなことをしていると、どれが最新バージョンなのかわかりづらくなりますし、無駄な作業がどんどん増えてしまいます。Evernoteを使えば、「ひとまずこの内容でGOしますが、都度修正するので、お気に入りに入れておいてください。修正がある場合に、その旨だけ連絡していきまーす!」なんてこともできるわけです。


3.Evernoteで共有すれば、後々自分で共有内容を確認するときにラク


誰に対して、どこから、どんな内容で情報を共有したのか、忘れてしまうことはありませんか?私はしょっちゅうそういうことがあるので、検索する場所を限っておく必要があります。

あらゆる媒体からアクセスできるEvernoteなら、ここを発信基地にすれば、私もあとからEvernoteを検索すれば良いだけ。あとはせいぜい大量のG-mailの中から検索する程度で済むわけです。


いかがでしたでしょうか?

情報共有をスムーズにできるようになると、仕事の能率は本当にアップします。相手がアカウントを持っていればより便利に使えますし、アカウントをもっていなくとも、この方法は使えます。無料アカウントでも十分利用価値がありますので、もしまだ使ったことがなければ、一度お試しいただいたらいかがでしょうか。



Evernoteへの登録はこちらからもできます(紹介させていただく場合の窓口)


2015年10月1日

顧問契約において、果たすべき一つの価値|あなた自身×本業の知見=ブルーオーシャン

外部の人間が、外部の人間として、企業に対してコミットメントする唯一の価値は、「よそ者」ゆえの視座の提供です。


昨夜のヘルシー晩御飯。本題に関係ありません。


私のクライアントは(営利・非営利問わず)事業者であることの方が圧倒的に多く、起業から許認可、資金調達について特にスモール段階から関わることが多いです。本業の行政書士という仕事は、「代書屋」と呼ばれてきた通り、書類を本人に代わって作成することを生業にしてきました。そのため、仕事としてもスポット的なものが一般的であり、企業の顧問というかたちで継続的な契約関係に入ることは、今でも一般的ではありません。

ただ、私の場合は、収入の半分近くは顧問契約によっています。一件当たりの契約は一カ月当たり数万円程度で、関わり方も区々です。①相談ベースのケースから、②事務作業の一部アウトソース的なケース、そして③提案を求めるカタチのケースまで、ニーズは様々です。

ただ、最近は③に関する関わり方が増えてきたなぁというところです。


そういうクライアントの皆さまが求められるのは、行政書士の北川哲也よりも、一個人としての北川哲也の視点だと思います。優れた知見を持つ行政書士の方々は私の周りにも本当に多いです。でも、私に依頼をしてくださる方は、行政書士としての専門性よりも、青年会議所だったり、NPOだったり、行政書士だったり、様々な場に踏み入れて活動している中で見える「私の視点」に期待をしてくれています。


これはとても良いことだと思っています。そういう風に評価してくださることは実にうれしいことですし、そういう活動を目指してきたところではあるのですが、最近特に感じることなので整理することにしました。


もし、例えばあなたが行政書士の方で、顧問契約を増やしたいなぁと望んでいらっしゃれば、是非とも「あなた」の個性に専門性を持たせてみてはいかがでしょうか?食べ歩きばかりしている方は、どんな食べ歩きが楽しいか、どんなお店が魅力的かを、あなた自身の視点でコンサルティングができる行政書士になることもできます。そうすれば、ただの飲食店営業の許認可が得意な方に対して優位性が生まれます。何より、クライアントも楽しく感じるんじゃないでしょうか。

スポーツが好きな人、読書が好きな人、書店が好きな人、お酒が好きな人、サークル活動が好きな人、ボランティア活動が好きな人、一人で活動するのが好きな人、寝るのが好きな人・・・挙げていけばキリがないと思いますが、それらを自分の本業にどのように掛け合わせるかがポイントです。


以上のように、あなたの個性がコンサルティングの視座となり、行政書士としての専門性が素人知識との差別化になる。その結果、よく言われるブルーオーシャンがフィールドとなるのは間違いありません。


こうやって考えると、改めて日々の勉強と、情報整理、時間管理がライフスタイルの要(かなめ)になってきますね。このブログで頭を整理させながら、徐々に知見の深掘りをしていけたら素晴らしいですね。


なお、最後に紹介する書籍は10年ぶりの新版で話題のブルー・オーシャン戦略という書籍。近々、このブログでも書ければと思いますが、ブルーオーシャンについて触れた今回、ご紹介させていただきます。