2015年5月16日

行政書士会の選挙においてリーダーを選択する、ということについて

私の本業は行政書士です。行政書士って?って問われることについてはもう慣れたので下記のサイトでご確認いただければと思いますが(御興味があれば)、この仕事は業界団体に所属しないと開業できない仕組みになっています。私の場合は、「神奈川県行政書士会」がそれにあたります。


TOP | 解決ユキマサくん!









Kanagawa Administrative Lawyers Association

(←This is my job.)







この神奈川県行政書士会は一般的な組織と同様に、会長をトップに、副会長がいて、団体としての意思決定をおこなうための理事会があり、執行するための部会が存在します。年間の予算規模もそれなりで、神奈川県の場合約2700名の会員から徴収される入会金と会費によって賄われています。

これらのお金をどのように活用するかは、その時々の執行部の体制によって変わってくるのは当然です。行政書士の知名度をあげることに力を注ぐのか、会員である行政書士個々人のスキルアップに力を注ぐのか、関係諸団体とのネットワークを強め、拡大することに力を注ぐのか。選択肢は様々ですし、バランスの取り方も区々でしょう。


5月27日に、神奈川県行政書士会の会長選挙がおこなわれます。現在の田後会長が任期満了のため、今年は選挙によって新会長が選出されるのですが、立候補者はなんと6名(!)。通常、選挙前に協力関係を築いて候補者が減るものだと思いますが、今回は6名がそれぞれ選挙に臨むようです。選ぶのは、私たち会員です。


誰が適任か?



私はいま、神奈川県行政書士会の広報部として、数名の先輩方と行政書士制度の広報をおこなっています。予算も大きく、様々なメディアとの接触もあって、外に向けて行政書士について話す機会が比較的多いかと思うのですが、同時に、この神奈川県行政書士会についてもかなり知ることができました。


私は、今のこの組織はとても雰囲気は良いと思いますし、大きな問題も抱えていないと思っています。若手も自由に発言できる空気がありますし、それを受け止める執行部の懐の深さもあると感じています。

だから、選挙で抜本的に変わってしまうのはあまり好ましくないと思っています。


他方で、安定することによる停滞は避けなければなりません。そのために、選挙があるのだと思います。今回はその停滞を避けるために、いや、発展を目指すための選挙と位置づけられます。


そこで、誰が適任か?という先ほどの問いに戻るわけですが、ここで考慮すべきは次の点だと思います。

  1. 会長となる人物のマネジメント力
  2. 会長となる人物の人としての魅力
  3. 奉仕の精神
  4. ビジョン

端的にこの要素がきちんと備わっていれば、誰が会長になっても大丈夫だと思います。
でもこれらの要素を完璧に備えている人というのはなかなかいないでしょう。



誰にでも欠点はあります。



で、現在立候補している先生方をみると、皆さんステキな方々ばかりです。
わざわざ会長という職に就こうとされるのですから。


でも私は、神本千石先生を応援しています。理由は明快です。


上記の4要素をきちんと備えているからです。
現在会長を務めている田後会長は、上記の諸点をいずれももっています。非常に明晰な頭脳でありながら、人間味も理解されていて、文句を言わずに会員のために、ということで音頭をとっています。たぶん、こういう人物はなかなか登場しないと思います。現在の安定も、田後会長だからだと思います。田後会長だから、副会長も会長の考えに賛同し、会はスムーズに回っているのだと感じます。また、今回副会長からの立候補が乱立していることから、現体制はバラバラだったのではという評され方もありますが、他方で、会長が一目置かれるような存在であるからこそ、皆協力し合える構造だったのではないかと私は考えています。

このような現在のよさを引き継ぎ、さらに発展する為には、やはり非常に明晰な頭脳と強さを備えていなければならないと思うんですね。そして人間味がないといけない。さらに進むべきビジョンが具体的でなければならない。


なぜか?


それは、個人事業主の集まりである私たちの業界は、非常に弱いからです。穏やかにやろうとか、楽しくやろうとか、そういう点ももちろん大事だと思いますが、強くあろうとしなければすぐに淘汰されてしまいます。

その判断をするのは、我々行政書士ではなく、ユーザーである国民であり、関わる他士業の方々です。そのときに、リーダーの力量は本当に物を言うでしょう。


神本先生は、優秀です。たぶん、どの場所・分野でも勝ち抜けるタイプです。それでいながら、必ず周囲には仲間もいるタイプです。



これからは地方の時代、というフレーズは多々聞きますが、その通りです。地域に根ざした活動をする我々のような職種は、地域に信頼される専門性や人間性を備えなければなりません。
そして2020年にはオリンピックがあります。そこに向けて、国のムードはかなり上向いていると思います。


この大きな流れの中で、行政書士がどのような社会的責任を果たしていくのか、という視点で立ったとき、どんなリーダーを選ぶべきなのかを考えると、特に神本先生のような人物像が当てはまるんじゃないかと思います。


これは、皆さんがどんな人物像を求めるかによるところではありますが、そういう観点で各立場から意見を出し合って、本当にリーダーにふさわしい先生に担っていただきたいと願ってます。
そして、どんな結果であれ、新体制になったら割り切って皆で協力をしていただきたいと心から願っています。


2週間後には全て決まってます。
楽しみですね。


(それでは。)












2015年5月5日

ソーシャルビジネスを誘発させるプロジェクトへの参加者募集中



皆さんはソーシャルビジネスという言葉をご存知でしょうか?

経済産業省のホームページでは次のように書かれています。


 地域社会においては、環境保護、高齢者・障がい者の介護・福祉から、子育て支援、まちづくり、観光等に至るまで、多種多様な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて、住民、NPO、企業など、様々な主体が協力しながらビジネスの手法を活用して取り組むのが、ソーシャルビジネス(SB)/コミュニティビジネス(CB)です。
SB/CBの推進によって、行政コストが削減されるだけでなく、地域における新たな起業や雇用の創出等を通じた地域活性化につなげることを目的としています。

コミュニティビジネスが並列されて書かれているのは、事業のマーケットが社会なのか、地域なのかということの差に過ぎず、意味としては同様です(といっても厳密な定義ができていないという実情がある)。


代表的なソーシャルビジネス



◆訪問美容◆

beauty | 訪問美容 と和 | 永遠に美しくお客様と美容をつなぐ和みの時間をすごしていただく

私も先日、福祉美容にチャレンジする青年の起業をお手伝いさせていただきました。美容というのは女性の永遠のニーズ。これは表面的なものというよりも、美しさがもたらす内面的な活力にニーズの基盤があるのだと思います。このニーズをなかなか叶えられない人たちに美容サービスをていきょうすることもまた、立派なソーシャルビジネスです。



◆スキルの提供によるソーシャルビジネス◆

サービスグラント - スキルを生かしたボランティア「プロボノ」を始めよう - do it pro bono.

直接的な対価を得るモデルではありませんが、スキルを提供することで市民ニーズを得たり、サービスグラントで活躍する技術者にとっても広報的なメリットがきちんとある仕組みです。私の所属するNPO(NPOサポートちがさき)や、クライアントのNPO法人でもサービスグラントの申請をしています。




◆株式会社 コミュニティタクシー◆

(株)コミュニティタクシー ~多治見 タクシー~

タクシーをはじめとする旅客運送業の規制はすごくキツイのですが、その中でコミュニティビジネスを柱とする株式会社があります。会社設立の時点でファンドレイジングをおこなっており、公器としての会社の機能を実践しているすごい会社です。詳しくは知らないのですが、いつかお話しを聞いてみたいな。(http://www.meti.go.jp/policy/local_economy/sbcb/data55sen/p028_029.pdf



行政サービスはソーシャルビジネスに変わっていく!?


ごく一部の事例、会社を見ていただきましたが、ソーシャルビジネスもコミュニティビジネスも、実は普通のビジネスなのです。ニーズがあるから受け入れられるのであり、一般的な営利事業だって立派なソーシャルビジネスなのです。ただ、通常のビジネスと違うのは、収益性を実現するのがすごく難しいからです。直接的な受益者に負担能力がなかったり、市場としてはニッチ過ぎて事業内容が伝わらなかったりで、事業を実施する中心人物の個人としての信用でほとんどの事業がなりたつかどうかという微妙なところにいます。一部の成功事例は、寄付を集めたり、国や地方公共団体、各種財団や企業からの支援によって持続していますが、他人に依存する形態というのは、いつ支援を打ち切られるか分からないという意味で不安定なんですね。だからこそ、支援者は受益者に最も近い存在である市民であるのがベストなのです。

そのため、NPO法人の認定制度というのは、市民からの支援を受けやすい環境づくりに資するのですが、なかなかこれに挑戦できる法人がいないのも事実です。


ところで、これからの時代は、多くのサービスが行政から民間に委託ないしは委譲されていくといわれています。経済的な意味でも人口動態としても、税収が上がることをあまり期待できない状況からすると、民間サービスで実施せざるを得なくなってきます。

そのとき、上記のようなソーシャルビジネスの視点がないとサステナブル(持続可能)な事業にできません。


企業×NPO×行政のマッチングプロジェクトへの協力者募集中


このような視点で、私が茅ヶ崎で実施しているプロジェクトが、行政と企業とNPOとが交流して、コラボレーションできる環境づくりです。既に3年以上経過するプロジェクトですが、徐々に認知度が上がってきました。

コラボレーションをすることで、大きな負担にならずに新しい事業を作れるのではないか、そんな仮設に基づいて活動しています。本年は、具体的な事業をつくる前提となる、既存の取り組みを調査研究する活動を、行政と協働で私が理事を務める特定非営利活動法人NPOサポートちがさきでおこなっています。



NPO法人NPOサポートちがさき









4月から2015年度は正式にスタート。行政からは、市民自治推進課・産業振興課・企画経営課から優秀なスタッフを出していただき、当法人からも私を含め4名のプロジェクトメンバーが参加。大学生の協力もいただきます。

これから多くのメンバーを更に募っていき、ソーシャルビジネスをつくっていく予定です。ソーシャルビジネスをはじめたい人、学びたい人、是非私に連絡ください。一緒にやりましょう。


(それでは。)

2015年5月4日

絶対参加して!ボランティアは労働力の提供ではなく、リフレッシュや学びの機会

皆さんはボランティアと聞くとどのようなイメージを持たれますか?
阪神淡路大震災を契機にボランティアという仕組みに改めて注目があつまり、東日本大震災ではボランティアが驚異的な力となって復興への原動力となっています。

でもそういう大きなレベルの話しではなくても、子供に読み聞かせをしてあげたり、小学生の通学の安全を守るために緑のおじさんとして交通案内をしたり、というのも立派なボランティアです。ボランティアは仕事の数だけ、もしくはそれ以上に種類があります。

昨日、茅ヶ崎市の市民まつりに、私はボランティア参加してきました。




1.ボランティアは僕の原点

私がボランティアを意識的に始めたのは4年ほど前。この市民まつりのボランティアでした。特に難しいことはない、エコステーション(ごみの分別をアナウンスするブーススタッフ)の担当。

そこには、10代の子供から70代くらいのシニアまで幅広い人たちが参加していて、私のブースだけでも10名近くいました。

元来人と接するのは嫌いではないし、コミュニケーションをするのも気持ちが良いと思っていたものの、決して「超」がつくほど社交的ではないし、ボランティア自体もある種の仕事のような感覚を持っていました(それ自体は今も変わっていないのですが。)。

本当に初めて出会う方々ばかりで、結構緊張もしていたし、あまりぺちゃくちゃ話してたら叱られるのではないかと考えてw、なんか自由にやっていたという感じではなかったのだけど、それでも終わった時には達成感というか充実感のようなものを感じたことを覚えています。

この時の出会いが、私に市民活動という扉を少し開いたんですね。その後、NPOに入り、理事を務めることにもなり、青年会議所(JC)にも入り、委員長を務めることにもなり・・・と、たった3年ちょっとですが、随分人生に変化が起きました。




2.ボランティアがまちを元気に

今では参加する方から、参加された方々に楽しんでもらう、何か持ち帰ってもらうことに取り組むようになり、ボランティアによって得られるものがさらに大きくなったように思います。

昨日、お祭りの実行委員長がこんなことを言っていました。


「ボランティアはすごく大切。ボランティアがまちを元気にするんだよ。」


数年前の私でもピンと来なかったと思いますが、昨日のこの言葉はすごく胸に響きました。

ボランティアに参加するというのは、経済的対価を得ることなく地域の取組にコミットすることを意味します。その取り組みに参加することで、さらにその地域のことを知り、その結果ボランティアという枠を超えて地域にコミットしていく。そんな人たちに関わる人もまた、地域に興味を持ち、自然とまちが盛り上がっていく、ということです。


実際、昨日の市民まつりに来ていたボランティアスタッフも、中高生の何名かは「内申書で加点対象となる(受験対策)」と言っていたし、大学生の場合には「このお祭りに関わる茅ヶ崎市(役所)に就職活動をするつもりだから」と言っていた方もいます。

すごく打算的で笑えてしまったのですが、だけどそれで全然構わないと思います。

最初の入り口はどんな内容でも良いのです。受験のため、就職のため、仕事のため、彼女探しのためでも何でも良い。まずは参加するきっかけがあり、いざ参加してみることで初めて感じる部分があったら良いのです。

是非、あなた自身、またはあなたのご家族に、機会をつくってあげてください。
新たな出会いが、その人に刺激となり、想像もしていなかったポテンシャルが開けるかもしれません。




3.今は参加しやすい時代


とはいえ、「ボランティアなんてする時間がないよー」って言う方も多いはず。また、「どこでやっているのかわからない」とか「どうやって募集を探すの?」って人もいるでしょう。

そんな方のために、いくつかWebサイトをご紹介します。



ボランティア募集ポータル|得意スキルで空き時間を寄付:CollaVol







このCollaVol(コラボル)は、タスクを細分化することでオンラインでも参加できる仕組みをつくりました。まだまだ認知度は低いけど、ポテンシャルはめちゃくちゃ高いと思っています。まずは簡単なところから参加してみて!



Yahoo!ボランティア - ボランティア探しはYahoo!ボランティア







あのヤフーもボランティア募集のプラットフォームを用意しています。大手のNPOも積極的に使っていますし、初めて参加する人は安心でしょう。



復興支援情報サイト 助けあいジャパン ボランティアツアー募集状況






みなさん、被災地(と呼び続けるのはいかがかと思うけど。)に行かれましたか?風化させないとかいろいろ言われてきましたが、一番手っ取り早く復興を考えられるのは、現地に行くことです。足を運び、空気に触れ、現地の話しを聞く。それで十分なのです。
旅行も兼ねて、美味しいものも食べて、それで日常で感じられないものを拾ってくるイメージで十分。

ツアーをうまく活用して、複数名で行ってみてください。




ここからは蛇足ですが、ボランティアは一種のセラピーにも似た効果があると感じています。不思議なもので、ボランティア当日は皆清々しい顔をしているんですね。なぜかというと、そこに利益が絡んでないからです。利益が絡んでいないから、参加者がフラットなんですね。上下がないというか、しがらみがないというか。

人は人によってのみ磨かれます。どれだけ専門書を読もうが、どれだけ仕事をしようが、人とのかかわりを絶ってしまっては私たちは生きていくことができません。成長することもできません。人は社会的な動物であると言われるのも、コミュニティ無しには何も生むことができないことの帰結です。


社会貢献をしなさいという意味ではなく、多くの方と接する機会であったり、心の安定を回復する機会として、学びの機会としてこれほど最強の機会はありません。そんな風に思うから、そして何よりも素朴に笑顔になれるから、私はこれからも時間をつくって参加したいなぁと思います。


いやぁ、良い一日でした。


(それでは。)