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2016年5月4日

「見える化」事業の中で見えてくる、おせっかいオバチャン的なコーディネーターの必要性



「協働」「パートナーシップ」「コラボレーション」など、言い方やニュアンスは若干異なるところがありますが、地域で活動しているとこれらの概念の重要性が様々なところで叫ばれています。ただ、実際に協働等が行われているかというと、なかなか実現がむずかしいものです。原因は、つなぎ手がいないからです。

私は平成24年から地元のNPOで「企業とNPOのマッチングプロジェクト」という事業に携わってきました。これは、地域課題を解決する一つの手段として協働を捉え、営利・非営利問わず事業主体が協力することで、本業を維持しつつ地域の課題にアプローチできる環境づくりをおこなうことを目的としています。

そのために、少し大きな交流サロンを年に1〜2回、行政と私が所属するNPOとが音頭をとって地元の企業とNPOの相互理解の機会として開催させていただいて参りました。

茅ヶ崎市は人口23万人、決して大きなまちではありません。
でも、お互いが何をしているか知っているか?と言うと、余程の付き合いがないと知らないものですし、商工会議所のような組織に属していてもその点は変わりません。

そのため、「企業とNPOのマッチングプロジェクト」で開催する交流サロンはとても多くの事業者に来ていただき、相互交流の場として好評をいただいております。ただ、それだけではこのプロジェクトの目的は達成できておらず、もう一歩テコ入れしなければならない。そこで、平成27年に「見える化」事業というものを行いました。各事業者の強みや課題をヒアリング調査し、協働のヒントをお互いに探る仕組みを作りたかったからです。

▼ヒアリング結果を取りまとめた冊子
(私のDropboxフォルダにリンクしています)

このプロジェクトは一面においてはとても成果があがりました。

協働を考えるにあたってのフレームワークの一つを自覚できるからです。つまり、このプロジェクトを推し進めている私たち自身が、どんな思考で協働を組み立てなければならないかを反省することができ、この冊子を見た人たちにとっては、具体的な営業材料になるからです。

他方で、マンパワーや、ブラッシュアップの必要など反省点がたくさん出てきたため、費用対効果が非常に悪いことも痛感しました。仕事でやるには採算が全く取れず、ボランティアでやるには負担が大きすぎるからです。

ただ、一つ言えることは、情報が見える化してもそれだけではやはり協働には進まず、結局のところ必要に応じてつなぎてとなるコーディネーターの存在が必要です。

企業にも、NPOにも、行政にも信頼されているコーディネーターの存在。
イメージとしては、おせっかいオバチャンみたいな人ですかね(笑)

このあたりに的を絞って本年度は研究です。


 
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